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2015年4月

『オオルリのなる木』

Img_7842web1          北アルプス 常念岳

去年の今頃こんな話を聞きました。
『シャッターを1回切ると2羽のオオルリが写る』 また『1本の木に3羽のオオルリが止まっている写真が撮れる。それはオオルリのなる木と呼ばれている』と言う。

来年は絶対にオオルリを撮りに行こう! そう思いながら約束の初夏が巡ってきました。でもそこはかなり遠く日帰りするには非常に厳しい!。 深夜に出発して深夜の帰り、高速を飛ばして片道4時間。。。意を決しての鳥撮りに出かけました。

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北アルプス蝶ヶ岳、常念岳を望む渓流。管理事務所で話を聞くと『一昨日の午前中のオオルリ観察会では残念ながら1羽も見られませんでした。』
「・・・・・」
『でもその日の午後にかなりのオオルリが入ってきました。良い時に来ましたよ、今朝は今年一番ですから』
う~ん、話がかなり微妙です。
でも渓流に降りて行くと直ぐにオオルリの美声があちこちから聞こえてきました。確かに数多く居るようです。待つことなくシャッターを切ります。

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流れに沿った数百メートルの間に5~6羽のオオルリが居るようです。雌を探している時なのでまだ縄張りも決まっていません。他の雄が侵入すると即追い払い、ソングスポット争いが熾烈でした。

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高い木の上でさえずっていたオオルリが突然目の前の枝に止まりました。木道なのでバックはできません、そのままシャッターを切りました。 水浴びだったのでしょうか、そのあと川岸へ降りたのですがタッチ&ゴーでした。

Img_5322webzz          尾羽を挙げたオオルリは初めて。羽の瑠璃色がきれいです。

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渓流沿いの小道で探索していると何羽かのオオルリが何度も飛んでくるエリアを見つけました。雄は海を渡って約束の地にたどり着くと、囀って後から来る雌に居場所を知らせます。彼らにとっては短い間の婚活の時ですから必死です。

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肝心のオオルリのなる木は見つかりませんでした。来年に持ち越しです(笑)。 お土産は同じ瑠璃色仲間で、羽を開くと美しいルリタテハ。

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『遠影 クマタカ』

山影から1羽の猛禽が姿を現しました。「トビ!」 緊張が解けて脱力感。
逆光の中を影が1羽飛んで来ました。双眼鏡で合わせると 「カラス!」 長い溜息。

地元の人が言いました。「そう簡単には撮れないよ、1ヶ月も通えば良いのが撮れるよ」
「熊避けスプレーと、磁石と地図を持って崖を登れば撮れる所があるよ」

残念ながら通い続ける気力も体力も、崖を登る技術も持ち合わせていません。お気軽待ちの猛禽撮りですから。 そんな訳でこの日は峠でクマタカ待ちをしていました。

眼下、遠く湖面の上を飛ぶ猛禽を発見!。どうせまたトビだ と思いながらも追尾してみると、尾羽が縞々で目もオレンジ色、クマタカ!でした。

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猛禽が飛ぶのは湖面の上が多いと言われています。それは水が太陽に熱されて上昇気流が発生するので、猛禽はそれに乗って体力を使わず高い空まで到達できるから。
ここもダム湖の上、確かに画像でも羽ばたく様子は無く滑空しているだけの様に見えました。 湖を超え、橋を越え、道路を超え、どこに向かって行ったのでしょうか。

しばらくすると、今度は反対側の山からクマタカが現れました。しかしまたまた遥か遠く!。悠然と旋回すると消えていきました。まるで幻影みたい。

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また地元の人が言いました。『あれは御巣鷹山のクマタカだ』
ふぅ~ん、どうやらさっきのとは個体が違うみたいです。
そして続きは『今日はこれで終わりだな』 でした。
「えっ?!」



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【ちょっとコーヒータイム。 夢の話を】
これは最近見た不思議な夢。目が覚めてからも良く覚えていました。軽く聞き流してくださいな。

「切り取ってきました!」 それは横5m 縦2m程の絵の様でした。でも違いはそれが動いているという事。お客様はそれを見て大満足。
私の仕事は毎日変化する空の雲の一部を切り取ってきて売る『空切り屋』。 額に入れて完成、そんな商売があるのです。
今回も数千メートルの空間に浮かぶ夕焼け色の雲を切り取ってきました。新鮮なのでオレンジ色はゆっくりと変化し続けています。

「青空はありますか?」
「それはまだ青空高度に到達できないため今は雲だけです。そのうち可能になると思いますが」とベンチャー企業『空切り屋』創設者の私が言う。

「切り取ったら、そこだけ無くなってしまうのでは?」
「いえいえ、どんどん再生するので無限ですから」
お店の中には『売却済み』と書かれた「朝焼け雲」「羊雲」「綿雲」などの切り取られた雲達がお客様を待っていました。

ウソみたいな本当の夢、どうやって雲まで行ったかは?でした。END

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『オオルリが来た!』

マイフィールドの公園の森に今年もオオルリがやってきました。
長い渡りの旅の終わりも間近、束の間の羽休めなので長居はしません。 それでも鳥撮りの日まで待っていてくれました。

青い鳥が来るとなぜか心がウキウキしてきます。 今週は日曜日だけが晴れマーク、お日様が撮りに行けと言っているようなもの。それに家の近くなので軽く朝食を済ませる余裕もある楽々鳥見です。

森の中をしばらく探し歩いて疲れた頃やっとお出ましです。 1羽は雄の成鳥、他の1羽は羽の青さからしてまだ若者でしょうか。 ツタの絡まった木々や低木に降りて彼らも朝ご飯を探していました。

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彼らの軌跡は小道の左右の森を順番に回っているようです。 定点で待っていると何度も出会えます。 低空で頭上を通り過ぎて近くの枝に止まる事も多いのですが、完全な逆光でアウト。オオルリの羽の青は光に微妙に反応するので表現するのが難しい色です。1ヶ所に留まる時間も極短くファインダーから消えると見失ったり、高い梢の上に飛んで行ってしまったり、なかなか手ごわい相手です。

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Img_2175web10_2         羽の青の色からまだ若のようです。


ついつい熱中して撮っていると、いつしか下着からシャツまで汗でびっしょり。 水分補給も尽き、気のせいか動悸も激しく、自主リタイヤ!。
物事に熱中していると熱中症になる?のでしょうか(笑)

いよいよ夏鳥シーズンの始まりです。


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『私の家はログハウス』

Img_1126web1          花筏が流れて行きます

一本の桜の木には3億の花びらがあると言われています。もうすでに2億4千枚が散りました(笑)

早朝、桜の木の前ではらはらと落ちてくる花びらを浴びながらツミ(雀鷹)を待っていました。 近くには止まってもなかなか桜には来てくれません。 緊張が途切れた頃、前触れも無くツミが桜の枝に現れました。
お花見?ではありません、迷いなく一直線に目標の枝に着地。そのあとを見てみると・・・

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長さ、太さ良し! 目の前の小枝を品定めしています。彼女は今ログハウスを建設中で材料探しの真っ最中なのです。 どうやら床は桜材みたいです。

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くちばしで咥えると枝をひねって折ります。でも相当の力が必要なのでしょう、折れないとわかると何度も羽ばたいて全身の力を使います。

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最後は羽の反動を使って体を後ろに反りかえると・・・折れました。

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どや顔です!。 この枝の小枝はほとんどが根元から折られていました、どうやら資材ご用達専用の枝の様です。

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そして小枝は近くの松の木に建築中の新居用床材として運ばれて行きました。 もう完成間近です。
でも働くのは彼女ばかり。 遊びほうけて帰ってこない彼を盛んに呼んでいます。
「ちょっとぉ! いつまで遊んでんのよ、いい加減帰って手伝いなさいよ!」

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やがてどこからともなく彼が姿を現しました。でも水浴びをしただけですぐに居なくなりました。もぅ。。。

新緑が芽吹く木でも彼女の素材探しは続きます。木陰で休んでいると直ぐ真上の枝に止まりました。後ずさりする場所もなく、レンズを交換する余裕もなく、画面いっぱいでシャッターを切らざるを得ませんでした。あっ、せっかく折った小枝を落としてしまいました。

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資材集めが一段落すると彼女もランチタイム。ムクドリを追いかけてバトルの開始です。

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無事に営巣して初夏の頃には巣立ちした子供達を見せてください。

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『桜吹雪けば情も舞う』

前日までの三分咲きの桜が翌日には満開、そしてもう花びらは風に舞って桜吹雪。
日本中が淡い桃色に包まれ、花の国はこんなにも美しいという想いにたっぷりと浸る季節になりました。

でも連日五月並みの暑さ、お花見の出来る日曜は桜も天気も下り坂です。
「そうだ夜桜行こう」(JRにコピー料はらったのかよ)と言うわけで仕事が終わってから六義園の『夜の枝垂れ桜』を見に途中下車しました。

六義園は将軍綱吉の大老 柳沢吉保の庭園。銘木は高さ15m幅20mの堂々とした姿でヒガンザクラの変種と言われています。
薄紅色で繊細、漆黒の中に光を浴びて浮かぶ姿は妖艶で幻想的です。

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                          □

Img_0325web遠くからの横見の姿は薄桃色の炎が燃えている様にも見え、夜桜は心が騒ぎます。

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三脚禁止なのでカメラは手持。どうあがいてもシャッタースピードは1/8秒~1/30秒しかあがりません、息を止めてシャッターを切ります。微妙なブレはご容赦を。

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こちらは綱吉の娘 鶴姫がお花見をしたと言う吟花亭跡にある鶴姫桜。 元禄の夜、この日の様に月を愛でながら花の宴をしたのでしょうか。 庭園の奥にひっそりと咲く白い枝垂れ桜は銀色の月にお似合いでした。

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時折の風にはらはらと舞う桜吹雪は美しくも切ない想いがしてきます。 桜には昭和の時代の香りがして何故かこの歌が浮かんでくるのです。

愛は愛とてなんになる 男 一郎まこととて
幸子の幸はどこにある 男 一郎ままよとて
あなたの口からサヨナラは 言えない事と思ってた
裸電灯 舞踏会 踊りし日々は走馬灯
昭和余年は春も宵 桜吹雪けば 情も舞う

                 (赤色エレジー  原作 林 静一  詞歌 あがた森魚)

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