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2011年6月

神々の杜の野鳥達 パートⅡ

2日前、さいたまでは6月としては観測史上最高の気温を記録。夜になっても熱帯夜が続いた。
パソコンで画像処理をしていると突然画面はブラックアウト。 「うそぉ!」
再起動しても応答無し。ウンともスンとも言わない。
うちのPC「HAL9000」(実はただのWindows)は反乱を起こしたのかと思いきや、本体を触ってみると物凄い発熱。 どうもPCは熱中症にかかったみたいだった。
この日の埼玉の熱中症患者38人+1台

鳥の画像は全て外付けハードディスクにバックアップしてあるのでPCが復活しなくても最悪の事態は免れるのだが。。。

そこでとった対応策は、濡れたタオルでとにかく冷やす、ひたすら冷やす。しかしタオルは直ぐに生温くなる。何回か繰り返した後に電気掃除機で放熱口の埃を吸い取る。 最後は電源を抜いてしばらく放置する事に、と言うきわめてアナログ的療法だった。

なにせうちのPCはXPだから相当なお歳なのに積んであるメモリーだけは高い。これでは熱中症にもなる。はたしてこの夏を無事に乗り切る事は出来るのだろうか?。


心拍停止状態からAED処置でHAL9000はどうにか息を吹き返した。 さてここからが本題。 今回は『神々の棲む杜 パートⅡ』でイクメン達を紹介することにした。

森の緑も深まる頃、親鳥は一年で一番忙しい時期を迎える。
子育て、子育て! 熱心に虫を捕まえては頻繁に巣の中の雛に運ぶ・・・

この巣穴は池の傍にある環境抜群の人気物件で、確か建て主は数年前のアカゲラ一家。一昨年はコムクドリが、昨年はニュウナイスズメが、今年はゴジュウカラが借家としていた。
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待っているとゴジュウカラが早速パトロール。
ちょっと彼らにとっては間口が大きすぎると思われるのだが、出入り口が上下にあるメゾネットタイプのリビングの広さが魅力の物件らしい。
やって来ました最初のイクメン、巣の中の雛に食事を運んで育児の真っ最中!。
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小川の小道を歩いていると、神々の杜の主 アカゲラに良く出会う。
こちらも雄雌交代で子育ての最中らしい。
白樺の巣穴に始めに来たのは雌。
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別の白樺でも営巣中。Img_8664web2

はたまた別の白樺でも餌運び。
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ここにもイクメン・アカゲラがいた。
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餌を与え終わると雄は巣穴の中の廃棄物をせっせと遠くまで運び去る。
かなりの清潔好きな雄。5分おきに餌を運んで来ては、また清掃作業の繰り返し。
残念ながらまだ雛の姿を見る事は出来ない。
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最後は遥か遠い枝の上の巣の中のイクメン、コサメビタキ。
これではまるで「ウォーリーを探せ」状態。
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そして・・・今頃は森の中に雛が一斉に巣立っている頃。
見に行きたいが、何処まで行っても休日\1000が無くなってしまった。。。

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神々の杜の野鳥達 パートⅠ

ノジコはその姿が新緑の森に良く映える。
派手さの無い清楚ないでたち、目の周りの控えめな白いアイリングが可愛さの魅力。
素朴さが・・・好みの野鳥です。

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撮影が終わった頃、ある夫婦が聞いてきました。
「ノジコは何処に出ていますか?」  「今までそこの枝でさえずっていましたよ」
「えぇっ!残念、私達関西からノジコを見に来たのです」
・・・熱心なギャラリーを持つ小鳥です。

それではさえずりの競演を!。
ノジコの歌声はシャンソン歌手のような感じ。
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熱唱に入りました。
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ギャラリーのシャッター音が響いて歌声は最高潮。
枝渡りをしてアンコールにも応えます。
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今日は かなりアピール出来た様でちょっと得意顔。
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ありがとうのご挨拶。
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次に登場は ミソサザイ。 いい声で歌う人懐っこい姿は 森の流し。
もちろん歌うは演歌です。
「それでは一曲歌わせていただきます。 ちょっとぉ、撮影のお客さんはいるの?」
白樺の木をバックの特設ステージ。 かぶりつきでの撮影となりました。
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相変わらずの いいこぶし!。
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こちら様にも・・・ あちら様にも・・・
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熱演 自己陶酔・・・さびの部分に入ってきたようです。 Img_8613web4mi

歌い終わりました。 
撮影ギャラリーがまばらで、ちょっといまいち反省しているみたいです。
「アンコールのリクエストも無かったし・・・」
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次はさえずりの最優秀歌唱賞に輝く キビタキ。
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森中に響くソプラノの名手。 移動するたびに かなりのギャラリーを集めていました。
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今年は森で一番多く聞こえていたような。
歌い終わると花束ならぬ餌のプレゼント、家族の待つ巣に一直線。
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・・・森の中は 今が一番旬です。


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『運が良いとか悪いとか

人はときどき口にするけど、そういう事って確かにあると、鳥見をしててそう思う♪』

バードカービング仲間と毎年恒例の「キョロロ探検隊」遠征。
僕は2週連続のキョロロ(アカショウビン)鳥見となった。

金曜の夜12時過ぎに家を出発して待ち合わせ、雨の高速を走りぬけて山に着いたのは5時半。 天気予報では明け方に止むはずの雨はまだ降り続いていた。
しばらく仮眠をして8時にキョロロ探しに出発、寝すぎた、寝すぎた!。

先週のペアの出会いの場に行ってみるが全く現れない。
2時間近く待っても声も聞こえない。
朝の4時から来ているという人に聞くと今朝は一度も見ていないとの事だった。

そこで午後は「出会い作戦」を考える事にした。
雨も上がり薄日が差してきた。もう直ぐキョロロも食事タイム、小川の傍で待つことにした。 しかし小川はいたる所にある、もしも僕がキョロロだったら何処に餌を捕りに行くだろうかを考えて候補地を決めた。

「キョロロロロ・・・」 鳴き声が微かに響いた。「今、鳴いたのは空耳?」
長い間待っていると空耳がよく聞こえてしまう。

するといつの間にか飛んで来て直ぐ傍の枝にいるではないか!。
空耳ではなかった! すかさず激写。

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         長く待った甲斐があり、遮る物の無い完璧な全身の姿を見せてくれた。

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一ヶ所の枝には長くは留まらない、次々と小川沿いの枝を飛び回っている。

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         炎の色の中の水色の宝石。一枚の羽が光り輝いてきれい。

最後には4m以内にまで近づいてきた。 小川の低いブッシュの中に止まる。
こんなに近くで目と目が合うのは初めてだった。

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         近すぎて望遠レンズの最短フォーカスの距離を越えてしまう。
         後ずさりも出来ない。


翌日は一度出会うことが出来たので、鳥見らしからぬ余裕の出勤(^^)
いつもなら斑尾高原にあるペンション「クリオネ」を夜明けと共に出るのに、今朝はお弁当を持って遅い出発。

今日もいつものところに行ってみるが来ない。営巣の巣穴を掘っていた木には来ないのだろうか。今年は行動パターンが全く読めない。

「運」はその後に突然やってきた。
それぞれが自由行動をしていると散策路で偶然に全員が出会った。するとそれを待っていたかの様に直ぐ近くでキョロロが鳴いた。
距離10m。こんな所にいたなんて。
川も流れていない、餌場でも水場でも無い、巣穴の候補地でも無い森の道端の木。
撮影を始めると近づいたり離れたりを繰り返して色々なポーズでシャッターを切らせてくれる。「キョロロロロ・・・」の美声も聞かせてくれてサービス満点。
良く見ると同じ雄でもこれは昨日のキョロロとは別固体みたいだ、嘴と目の周りの特徴が違っている。

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枝に止まりながら丁度口元に飛んできたハルゼミを口を開けてパクリ! お見事。

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         「飛んで火に入る初夏のハルゼミ」

帰り支度をしながら今日の成果をカメラで確認していると、遠方から来たと言うカメラマンのグループの一人が僕の液晶モニターを見ながら言った。

「昨日は朝の4時から12時間、今日も9時間待っても一度も見ることが出来なかったよ。場所だけは最高の所を確保したのになぁ。 
2日間撮れたとは何て運がいいんだ!、えっ?運じゃなくて日ごろの行い?
・・・次回までに人徳を磨いて出直してきます」

そう言うと、名残惜しそうに帰っていった。

これで僕のアカショウビン撮りは終わりです、無事に営巣する事を祈って。。。

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『約束の地』

東南アジアから単独でやって来る渡り鳥、ペアになる鳥達は何処で出会うのだろう。
繁殖地の日本に来てから偶然の出会いを期待して相手を探す?

いえいえ、東南アジアを旅立つ前に求愛活動をしてペアになり、あらかじめ営巣の地を決めて来るのだという。
数千キロ離れた『約束の地』をめざして。。。

渡りは大陸沿いに飛行して何度も海を超える。ただひたすら飛び続ける。
天敵や嵐に遭遇する試練の連続で力尽きる鳥達も多い。 
ここの2羽のキョロロ(アカショウビン)は今年は無事に『約束の地』で再会を果たすことが出来た。


遠い 遠い 遠い。
撮影地からキョロロまでは遠すぎてスポット一点方式のオートフォーカスが捕らえられない。 ライブビュー機構で画像をアップしてピントを合わせ、さらに切り替えてマニュアル撮影にする。 ISOも上げてシャッタースピードを稼ぐ。

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         頭の中に描いた絵コンテどおりの画像を撮ることが出来た

でもキョロロにとっては安心して家の新築と子育てが出来そうな環境。
胸の濃いほうは雄、薄いほうは雌。
腰の水色の羽が光ってきれいだった。

同じ2羽の画像だが、雄と雌の位置が入れ替わっていたり 止まる位置が違っている。
2羽は交互に飛来しては何度もこの枝に止まってくれた。
枝かぶりにならない撮影場所は限られており、霧も晴れてそれは時の経つのを忘れさせてくれる幸運のひと時だった。

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          再接近。 この後2羽は餌場へと姿を消したという。

あのビブラートのかかった哀愁の声が森に響く。
「キョロロロロロロロロロ~~~」

この声を聞きたくて今年も会いに行った。


( 話はキョロロ本人から聞きましたから確実です(^^) )
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『ラスト・フクロウ』のその後

巣立ちを終えた雛達は何処に行くのだろう?と言う問い合わせがきていた。
そこで、公園で巣立った雛の一週間後を追ってみることに。

朝5時、森に探しに行って見ると・・・いました。高い木の上に3羽並んで。
でも見られたのは1羽。あとの2羽は団子状態で後ろ姿のみ。

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そこでまたまた、きついダブルヘッター鳥見を決行することに決めた。
朝も眠かったのになぁ。。。

仕事が終わると超特急で帰り、公園が閉鎖される20分前に到着。
時間も少ないし、夕焼けが広がってきている。急いで森の中に向かった。。。

すると朝と同じ木の、上の枝に2羽、下の枝に1羽、仲良く並んでいてくれた。
アオバズクやトラフズクの雛達は巣立ち後は枝に並んで餌をもらうけれど、フクロウの雛は並ばないはず。
それなのに、うれしい事に並んでくれていたのだ。

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             こちらは下の段で後ろを向いていた雛。
             
色も姿も、もうすっかり大人びた雛達、どれが長男でどれが次男?はたまた三男は?
さっぱりわからないくらいにたくましく成長していた。

短い時間だけれど、3羽の雛は色々なしぐさをして楽しませてくれる。
仲良し3兄弟、しばらくはこの辺に留まって餌をもらうのだろう。

なかなか終わらないフクロウの話、でも本当に これにて千秋楽!(^^)



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ラスト フクロウ

連休の初めから1ヵ月間、近隣4ヶ所のフクロウの営巣を見守ってきた。
やはりラストは地元のフクロウの話をしよう。

家から車で10分ほどの都市公園の森にフクロウが営巣した。
そして5月末、雛は無事に巣立っていった。
今日、埼玉新聞にそのフクロウの記事が地名と画像入りで掲載されたので、トラフズクと同じく今までブログに載せることを控えてきた画像を公開することにした。
(すでに公園名は広まっているが、やはりブログの性格上あえて記入はしません)

ちょうど『夏鳥入荷しました』を書いた頃、公園の森の中にフクロウの親が飛び交っているのが目撃されていた。果たして営巣してくれるのだろうか。

この公園にフクロウが飛来するのは十数年前に2度確認されているが、雛が公園内で育った記録は無いという。営巣すれば初めての事だ。
残念ながら森の中にはフクロウに合う洞のある木は見当たらない。

すると、つがいの親鳥はとんでもない場所の木に営巣をした!。

散歩道の直ぐ脇の低い大きな洞。振り向けば誰にでも営巣場所はわかってしまう。
「なんてお馬鹿なフクロウなんだ、あんな丸見えの所に営巣するなんて・・・」地元の人達は嘆いた。
きっとこのフクロウの親は悩んだ末に仕方なくここに営巣する事を決めたのだろう。
時期的にも子育ては差し迫っていたし、探しても他に適当な洞は無い。
果たしてこんなオープンな所で上手く子育てが出来るのだろうか。

地元の野鳥カメラマンも画像の掲載は止め、見守ることに決めた。
公園管理事務所と野鳥クラブは看板を立てロープを張ってフクロウや周辺の希少植物を守る対策をとってきた。

「初めての出来事、そっと見守ってほしい」と言う関係者の思いは伝わるのだろうか。
都心から最も近いフクロウ、ここが営巣地だとわかるのは時間の問題だった。。。

5月上旬、3羽の雛が巣の中に居るのが確認された。

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朝、仕事に行く前の1時間が撮影時間。この日は5時の公園の開門を待って撮影。
公園の閉門時間は夕方7時。 仕事を終えて急いで帰ると20分前に着く。しかし丁度夕日も沈む頃、日没との競争だった。
上の画像はまさに夕日を浴びた頃に撮ったもの。シャッタースピードを上げるため、絞りの補正とASA感度を1000にしなくてはならなかった。

休みの日には開門から駐車場はいっぱい、多くのカメラマンがレンズを構えていた。
何も知らずに公園に遊びに来た家族連れが道端からふと木を振り返ってビックリ、フクロウの姿を見つけると大きな叫び声を上げていた。 しかも巣の直ぐ近くにたたずんだまま。それには苦笑せざるを得なかった。

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Img_7373web3               もうすぐ巣立ちを迎える。心配をよそにあくび。。。

そして待望の長男巣立ちの日を迎えた。
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巣立ったのは1羽だけと思ったら、この後もう一羽がすでに巣立っており、草むらの中で見つかった。
0001web7          これはどうも3男らしい。

フクロウの雛は巣立つ時にまだ上手く飛べずによく巣穴から地面に落ちてしまう。
この雛も枝に着地出来ずに草むらの中に落ちてしまったらしい。
なんとも心細い顔、見ているほうが心配だった。ちゃんと親は見ているだろうか。

連休中に見に行ったN神社のフクロウの雛は巣立ちに失敗して地上に落下、脚を捻挫して動物病院に運ばれて入院してしまった。笑えないそんなこともある。

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          そしてこれは次男。

こうして都市公園に初めて営巣したフクロウとその家族は、先週無事に森の中に消えていった。
Dsc03925web          公園のシンボル、希少植物のチョウジソウ(丁字草)

フクロウは来年もこの公園の森に来てくれるのだろうか
それとも懲りてもう来なくなってしまうのだろうか。

・・・初夏のちょっとうれしい出来事だった。

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