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2011年4月

『本日、夏鳥入荷いたしました』

マイフィールド・秋ヶ瀬の森に夏鳥が渡って来ました。
まるで休みの日に合わせるかの様に「本日、黄色や青が入荷いたしました」と。
確か1年前も同じ日に彼らはやってきたのです、いよいよ夏の陣の開幕!。

森に入ると視界の中に今までとは違う鮮やかな色彩が飛び込んできました。
黄色はキビタキ。森と池の周りを行ったり来たり。
カメラを構えているといつの間にか辺りには10人ほどのカメラマンが・・・みんなこの日を待ちわびていたみたいでした。

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黄色と黒が新緑に映えてきれい。臆する事無くポーズをとって初夏の一番画像を撮らせてくれました。
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今年の彼は色の鮮やかなイケメンです。
初めはなかなか出てこなかったのに、気心が通じ合うと頻繁にお立ち台に立ってくれる様になりました。
君は前にもモデルをしていた? なんだか立ち振る舞いが慣れているなぁ。

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青い色はオオルリ。
彼と彼女は高い梢の上を飛び回っているだけで、なかなか下に降りてきてはくれません。見ているだけで首が痛くなってくるのです。

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あまりにも高いところにいるので証拠写真程度。本当は瑠璃の青い色なのに色が出ません。

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やっと奥の水場にオオルリが降りてきてくれました。青が水に映って、しかもシジュウカラとのツーショット!なのに、遠すぎ。

何年振りかのオレンジ色もいたとの話ですが、見る事は出来ませんでした。
マイフィールドは渡りの中継地、まだまだ先があるのです。きっと2、3日留まり体力を付けると遠くの山に旅立つ事でしょう。
今度の休みには、こちらから山に尋ねて行きます。。。

今日の午前中は別なフィールドにいました。
荒川のそばの森にエナガが営巣をしていて雛が巣立ちをするかも、という連絡をもらったのです。
10年程前に一度だけ見たことがある「巣立ち雛の団子並び」を撮りたい!。そう思ってもなかなか休みの日と巣立ちが合いませんでした。しかも雛が一列に並ぶのは巣立った1、2日のみ。
去年は秋ケ瀬で団子並びを見つけ急いでカメラをセット!している間に飛ばれました。
先週は北本自然観察公園で遭遇したのですが、カービング教室のためカメラを持っていなかったので自滅。
チャンスは消えたかと思っていた時、鳥友から知らせがあったのです。
ぜひとも行かねばならぬ!。硬い決意で珍しく5時起き。

森へ着くと、エナガ夫婦はせっせと餌を運んでいる最中でした。

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                 「急がし、急がし、子沢山だから餌捕りが大変」と、ひたすら餌を運ぶ。

まだ巣立ちを促している気配はありません。。。
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         「うちの子は今日は巣立ちはしないよ。じゃぁ、ご飯捕りに行くからね」
         目の前に止まると、一言、そう言って飛び去って行きました。

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見ていると5分おきぐらいに必ずペアで餌を運んできます。
ちょっと育児に疲れぎみの御様子、他のエナガが子育てを支援する「ヘルパー制度」があるのだから頼んでみたらいかがですか?

お昼まで待ってもやはり巣立ちはしませんでした。どうやら明日以降みたいです。
残念ながら、今年も「エナガの団子並び」は撮れませんでした。。。

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食物連鎖・羽隠しの術

鳥見を再開した4月の日曜日、いきなり「それ」はやってきた。
長い鳥見を通じても見たことのない遭遇は幸運だったのか、それとも現実をまのあたりにして不幸だったのか、複雑な思いの出来事だった。

渓流でカメラを構えていると、グレーの大型の鳥が低空飛行をしてきて対岸の水辺に着水した。
「オオタカだ!」
水の中で羽を広げて暴れている。怪我でもしたのだろうかと思っていると、岸辺に上がってきた足元には「コガモ」を捕まえていた。
重そうに岩の上に引きずり上げると、まだコガモは逃れようともがいていた。オオタカは狩をしてコガモを捕らえ、水中で窒息させてから引き上げるつもりだったらしい。

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その出来事は50mほど離れた目の前の対岸で進行していた。
急遽望遠レンズをデジスコに変えてシャッターを切る。

オオタカがコガモに食らいつくがコガモはまだ首をふりふり暴れている。
やがて急所を押さえられると力尽きて動かなくなった。コガモの目が空ろ・・・

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岩場をゆっくりと移動しながらオオタカは獲物を食べ始めた。まさに大空のライオン。
(生々しい画像を載せるには忍びないので、さしさわりの無い場面を選んで載せます)

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獲物にありついて20分ほど過ぎた頃だろうか、オオタカは奇妙な行動をとり始めた。
上空を見上げたり、キョロキョロと左右を見回したり、やがて翼を広げ始めたのだ。
飛び立つのだろうかと思ったが何か様子が違う。
翼を傘のように広げて覆い隠そうとしているみたいなのだ。何の動作?

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どうやら上空のカラスやトビから獲物が見えないように隠しているのだという事がわかった。 忍法『羽隠しの術!』  ひたすらこの姿勢で数分間じっとしている。。。

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獲物を横取りされないように隠す行動をする・・・うーん、君は大空のライオンではなかったのか?
見ているだけでもその姿はいじらしいくらいに必死、飛び立っての空中戦ではカラスに数で負けて獲物を落としてしまうから隠す事の方が先決なのだろう。
しかしカラスは術を見破ると2羽で側に舞い降りて横取りを狙っている。隙を見てはチョッカイを出し始めた。
ここは地上戦を受けて起たなくてはならない。下からはカラス、岩の横ではトビが行く手を塞いで待っている。
忍法敗れたオオタカピンチ!

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しばらくは睨み合いが続いていたが、オオタカはいきなり急な岩場を獲物を引きずりながら垂直に登って活路を見出すと、木立の中に姿を消してしまった。逃げるが勝ち!。

それにしても獲物を襲う精悍な顔と獲物を隠す小心者の顔はなんともチグハグ。
きっと幾度となくカラスに横取りされた事から編み出した羽隠しの忍法だったのだろう。
食物連鎖は生きていく定めでもあり、不思議な行動はおかしくもあり、ただひたすら見ているだけでした。。。

【後記】
オオタカ : 食物連鎖の頂点に位置し、生態系の自然が健全でないと生息出来ない。その数は少なく環境省のレッドデータリストでは絶滅の危険が増大している絶滅危惧Ⅱ種に指定されている。

オオタカがシジュウカラだけを食べていると仮定し、シジュウカラが青虫だけを食べていると仮定すると、オオタカが1年間生きていくのに必要な青虫は1億匹だと言われている。
オオタカに食べられる鳥や哺乳類もまた昆虫やカエルなどの生き物を食べ、これらの生き物は植物からの栄養分で育つ。オオタカが死んだ後は分解されて植物の栄養分になっていく・・・・・・あぁ、食物連鎖。

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